本展は2022年から2023年にかけて制作した作品をご紹介する展覧会です。

現在、私は「偶像と虚像」とテーマに作品制作をしています。現代を生きる人々は、「社会の中の私」「家庭の中の私」「集団の中の私」「個としての私」など「様々な私」を同時に生きると共に、常に今後の私をどのように生きるか選択を迫られ生きています。私にとっての人生の指南書は、映画や小説、漫画などの創作物でした。登場人物に自身を投影することは、「将来の私」のパズルの一片となりました。私は過去に色んなものに自身を投影してきましたが、その原点を辿ると「幼少期のお人形遊び」に辿り着きます。幼少期、お人形やキャラクターに自分自身を投影して遊んだ経験があるのはきっと私だけではない、そのように思います。

本展でご紹介する作品は、子どもたちの「ごっこ遊び」のパートナーであるファッションドールをモデルとしたものです。
全世界で販売され、人々の生活に浸透したファッションドールを通じて、「偶像と虚像」「共通可能な肖像画」を描くことができるのではないかと考えたからです。

最後になりましたが、本展開催にあたり多大なご協力をいただいた日本橋N11ギャラリーのスタッフの皆さまをはじめ、ご尽力いただきました全ての方へ、心より感謝申し上げます。

【会期】
7月16日(日)~30日(日)
※休廊日:7月24日(月)、25日(火)
【営業時間】
12時~19時