展示タイトルは古代ローマの詩人ウェルギリウスからの引用であり、collige, virgo, rosas というラテン語を意訳したものである。同句は若き乙女への限りある命への讃歌であり、盛りのうちにその人生を謳歌せよという警句でもある。アルファベット表記のタイトルにおいては rosas(薔薇)の部分を lilium(百合)へと変えた。今回のコラボレーション展示では仰々しく自らの美しさを誇る薔薇よりも強さと優しさを併せ持ち凛とする百合の方が似つかわしいと考え、そのタイトルとした。権平は失われゆく日本の着物の女性の美しさに焦点を当て、白石は力強く芯のある書の伝統的世界を垣間見せてくれる。ふたりのアーティストたちが生み出す令和日本の伝統美をご堪能いただければ幸いである。
- 【アーティスト】
- 権平太一(写真家)・白石雪妃(書道家)
- 【期間】
- 12月3日(土)〜1月9日(月)